「剣道の神奈川県警」
剣道をやっている学生であれば誰もが奉職を希望する日本の3大警察の1つが神奈川県警です。警視庁、大阪府警に肩を並べ毎年のように有望なホープがその扉をたたきます。しかし、それほどまで人気でそして実際に強い彼らはなぜ強さを保つことが出来るのでしょうか。今回は神奈川県警の強さの秘訣と神奈川県警を代表する選手の紹介をしていきます。
剣道界のプロ集団「特練生」
彼らが強さを保てる1つに「特練生」という仕組みがあります。これは高校、大学で剣道で活躍をした本物の実力者のみが入る事を許されるいわば剣道界におけるプロ集団の事を言います。もう少しイメージを持って頂くためにたとえ話をあげるとすれば、野球にも日本最高峰のプロ野球の他に独立リーグだったり、大学野球、高校野球と色々なステージがあると思います。今回紹介している「特練生」というのはまさにそこでいうプロ野球にあたる集団をさします。さらに、剣道は日本のお家芸という事もあり、当然ながら世界的にみても日本の剣道が最も強いです。つまり、野球でいくところの大リーグが「特練生」と言っても過言ではありません。もうそれだけで凄さはお分かり頂けるかと思います。
神奈川県警の「特練生」が稽古をしている姿が動画になっておりましたので、是非ご覧ください。
彼らは「特練生」という名に恥じないように日々稽古を積み重ねます。ただでさえ選ばれた精鋭中の精鋭しかいない「特練生」ですが、その中でも毎日稽古をするというとてつもない密度の濃い集団なのです。
神奈川県警のエース勝見選手
神奈川県警には先ほどの「特練生」という仕組みがあるため非常に強い選手がこぞって集まっているわけですが、その中でもエースとして名前をあげるのであれば勝見選手が選ばれるでしょう。彼は、日本一の剣豪を決める全日本剣道選手権大会において2016年の第64回大会で見事全国の猛者たちを打ち倒し全国制覇を果たしました。そしてその後世界大会のメンバーに選出をされ、見事チームの優勝に貢献しています。
勝見選手の決め手
勝見選手の最大の武器は「応じ技」です。つまり、相手が仕掛けてきたタイミングでそのスキをつき、逆に自分が技をしかけてしまうという何ともレベルの高い技です。確かに技を仕掛けるという事は必然的にそれまでの態勢から動き相手にもつけいるスキを与える事になりますからスキが生まれやすい事は間違いありません。ただし、冷静に考えてみれば相手がどのような攻撃をしかけてくるかなど誰にも分かりません。応じ技と言えば聞こえは良いですが、一歩間違えれば相手の攻撃を一方的に受けるだけの剣道になってしまいます。しかし、勝見選手はこの応じ技で何度も勝利を収めてきました。では、なぜ勝見選手はそれだけ上手く応じ技を決める事が出来るのでしょうか。
その秘訣は彼の間合いの取り方にあります。勝見選手は常に相手が一歩踏み出してこないと技を仕掛けられない位置に自分を置く事が極めて上手いです。相手としては仕掛けるにも一歩踏み出すというリスクを冒す必要があるため不用意には仕掛けられません。また、いくら応じ技が上手いといっても勝見選手も応じ技だけをしているわけではありません。当然、彼から仕掛ける事もあります。ですから相手としては自分が仕掛けるタイミングだけを考えればよいわけではなく、いつくるか分からない勝見選手の強烈な技に対する受けを考えて動く必要もあるわけです。
絶対的王者「宮崎監督」「高鍋監督」
そして、神奈川県警が強い絶対的な要因として「宮崎監督」「高鍋監督」の存在があります。もはや剣道をやっていてこの2人の名前を知らないという人はいないでしょう。
全6回の全日本制覇
宮崎選手は現役時代、なんと日本最高峰の全日本剣道選手権大会において全部で6回もの優勝を果たしました。毎年毎年猛者たちがしのぎを削る全日本剣道選手権大会ですから一度ですら優勝をする事は針の穴に糸を通すようなものですし、そもそも本選に出られる事ですら凄い事です。それを6回も優勝し、かつ58回大会と59回大会においてはいずれも優勝を果たし、絶対に不可能とされていた連覇もやってのけています。
全2回優勝の高鍋氏
同じく全日本剣道選手権大会においてこれまで2回にわたって制覇を果たしているのが高鍋選手です。
この圧倒的に勝ち方を知っている2人によって技術的な面はもちろんですが、それ以上に精神的にも力をつけているのが神奈川県警なのです。今後、さらに力をつけますます全国にその名をとどろかせるのは間違いないでしょう。
剣道大好きまっすーです。
剣道好きな人に喜んで頂ける記事を多数書いていきたいと思います。
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